はなみずき

昨日、

こんなところで?

というシチュエーションで

10年ぶりくらいにかつての幼稚園ママ友にお逢いしました。

 

園長先生がつないだご縁だったのかなあとちょっぴり不思議な感覚です。

 

自由保育をうたった幼稚園でした。

たくさんある思い出のなかのひとつに

息子が赤い種をお土産に持ってかえってきたことがあります。

そのころ

私が家事・育児の

合間を縫って庭仕事もしていた時期で

種を買ってきては芽を出させて植え替えたり、挿し木をしては増やして育てたりしていました。

植木のカットもアマチュアなりに楽しんでいました。

それを見ていたのでしょう。

赤い種を小さな手にいっぱい載せて

『種を土に蒔いてこれも育てたい』と渡されたのでした。

 

何の種だろうと聴いたのかもしれません。

幼稚園のお庭の拾った場所から

「はなみずき」だろうとなりました。

木ですから植える場所も気になります。

 

こちらのことは気にも留めず

どんどん好きな場所に埋めたがる息子をうまくなだめつつ

のちのち

大きくなった時に

気の流れを避けてくれるような場所へどさっと埋めておきました。

ハナミズキ」は成長の早い植物でした。

『どこに埋めたっけ?』と種が埋まっているであろう場所への

水やりもせっせと精をだした息子の姿に応えるように

芽がでて喜んで、水を撒きを繰り返してすくすく大きくなりました。

抜こうかどうしようか

迷っているうちに

抜けなくなるほどしっかりと根をはりました。

 

今はどんなに大きな木になっていることでしょう?

 

息子は字を書いていた私の横で

絵本を書いていたこともありました。

[ぶどうのたね]という物語です。

輪廻をベースにしてあり(本人はそうは思っていないはずです)

たのしめる物語として成立しているのでびっくりしました。

おなじことの繰り返しのように見えた風景の中にも

一年前とちょっぴり違う表情をのぞかせる。

 

大人になっても学ぶこと気づくことあります。

 

 

成長した息子の姿とリンクするのでした。

記念樹だったのかもしれません。

 

筆 一月三舟