料理の扉をあけるとおいしいにであう

無茶とおもわれること

しっちゃかめっちゃかを

なにごともなかったかのように

平静を保ちつつしてしまう。

いつのまにかやり遂げてしまうことに憧れます。

 

魚柄仁之助さんの著書をいくつか読んだなかで

『へえ~』とこころに残っているものは

マグロのカマのお話です。

 

自分を取り巻く環境はというと

当時は食べ盛りの子供たちを抱えていました。

一馬力の家計でしたからお財布にも優しく

育ち盛りのこどものこころとからだの成長を思い

いろんな食材を使い栄養として蓄えられ

なおかつ飽きないような献立を・・

としょっちゅう考えていたのです。

 

コンロは三つ

冬になればストーブの上も使えるから四つ

魚焼き器もある

とか使える道具の回し方などもあたまのなかに

おさえておきます。

 

そのころに出会ったのが魚柄さんの著書でした。

 

お湯を張った下の鍋で茹でモノをしながら

上に乗せた蒸籠のようなモノで蒸しモノをする。

などは手短においしく調理したい

若しくはそこにある道具でなんとかしたい

と思う自分の瞳には目から鱗の技でした。

 

電子レンジですればいいんじゃない?

と思われるかもしれません。

 

電子レンジは置く場所を取られるのと

ほかで代用できるならまだいらないかなと

昔の人は電子レンジがなくても調理をしていたのだから

無くてもできるよね

とその当時は思っていたのです。

そのころお弁当持参の幼稚園では

『冷凍食品なしでどうやってお弁当作っているの?』

とママ友さんに目をぱちくりされていました。

 

マグロに戻ります。

築地へ行ってマグロのあたまを買ってくるそうです。

大きいですから食べ応え十分です。

食べ応え十分なおいしいマグロが破格値で買えます。

ただし手間がかかります。

おいしいマグロが食べたいので手間は惜しみません。

 

いまでこそ骨についた新鮮な中落ちをそのまま出して

スプーンで掬ってどうぞお食べください

と居酒屋のつまみの目玉商品となっていますが

(大好きです!あればつい頼みたくなります!)

以前、裏ではねぎとろにするために新鮮なうちに

手早くとっていたのでした。

 

海から採れた魚介、畑から採れた野菜

どれも新鮮なうちにおいしく調理して

おいしく食べることができたらいちばんの幸せを感じます。

 

魚柄さんの技から自分の技にしたものは・・

スーパーでマグロの柵や刺身を作って切り落とされた部分が

山盛り一パック破格値で隅のほうに置いてあるときがあります。

それをわさび醤油か柚子胡椒醤油につけこんだモノを

片栗粉と米粉をまぶし

油で揚げた竜田揚げです。

片栗粉はくっつきやすくなりますので米粉を混ぜると

くっつきが抑えられます。

おつまみにもお弁当にもお財布にもグッドなお惣菜です。

 

もうひとつ

シュウマイを手作りして

(市販でもいいですが手作りしたほうがお肉のげっぷが出にくく味も好きです。)

ざく切りキャベツの上で蒸します。

お肉の旨みが蒸したキャベツに沁み込み

シュウマイに添えて

一緒にからし醤油で食べるととてもおいしいです。

そしてキャベツがたくさん食べられます。

もやしでもレタスでもいいかもしれません。

 

工夫次第でなんとかなるものです。

なくてもあっても

先人の智慧を拝借しながらいまの進歩と合わせれば

なとかなるものです。

 

昨日は行田産赤蕪『もものすけ』をスープにしました。

玉ねぎと赤蕪をコンソメでじっくり煮込んで

甘みを出します。

柔らかくなったら

ブレンダー(重宝します。今使っているモノは2本で2,000円くらいのモノです。)

でトロトロにします。

牛乳を加えて塩・胡椒でこのみの味に整えます。

ピンク色のスープができあがります。

生クリームをひとたらししてもいいし

オリーブオイルをひとたらしでもいいです。

味と見た目のアクセントになります。

 

料理もいろいろな楽しいうれしいおいしいことの広がりを

みせてくれます。

 

筆 いちげつ